イベント開催報告
【2025年12月定例会】蔵人応援団2025年望年会(忘年会)
毎年恒例の12月定例会は、「望年会/忘年会」として、ビュッフェ形式にて、団員、参加者の交流を図り、日本酒への熱い思いを語り合う会として開催致しました。
開催日時:2026年12月4日(木)18時30分~21時30分
開催場所(お店):ビストログラッソ
文京区湯島3-9-11 エムビル(旧増田ビル)1F
https://grasso.jp/
今回は、当方(副理事長の對間)が11月中旬に秋田の酒蔵2件(春霞/栗林酒造店、大納川)を巡って参りましたので、春霞5種、大納川6種、その他七賢(新酒)を供出させて頂きました。
栗林酒造店「春霞」美郷町
https://harukasumi.com/
創業:1874年(明治7年)150年
生産石高:500石強
従業員:10名
週休二日制を堅持、900リットルの仕込みタンク、週に2本ペース
酒米は、美郷錦が大半、一部、山田錦、あきたこまち(飯米)を利用
精米歩合は、50~60%が基本(精米は外部委託)
酒蔵の導線は、直線的に整えられている。
手前に洗米、浸漬、蒸米、放冷のプロセス
その後に酒母室、仕込みタンクライン900リットル仕込み、
その奥に薮田式絞り、(空調完備)絞り圧力は、2、3、4、5㎏の選択、基本は3㎏。
(通常の薮田は、5㎏が基本で更に、6、7㎏と強い圧力をかけている)
そして、一番奥に貯蔵庫(瓶詰は別ラインにて設置)
秋田の酒の秘密 - 美酒王国秋田[秋田県酒造協同組合]│秋田の酒蔵や日本酒の情報
酵母は、蔵付き酵母(亀山酵母~かつての杜氏だった亀山氏が発見)と、9号酵母発祥の
熊本・香露から直接分けてもらったものの2種類を利用
【仕込み水詳細データ】
硬度:平均31.3 mg/L(一般的に硬度60 mg/L未満は軟水)
主な成分:
カルシウムイオン:約9.7 mg/L
マグネシウムイオン:約3.2 mg/L
ナトリウムイオン:約11.1 mg/L
水温:11.7~13.6℃
pH:やや弱酸性(約5.8)
特徴:口当たりが柔らかく、酒造りやサイダー製造に適した水質。
◆株式会社大納川(生産石高:500~700石)横手市大森
代表取締役 田中文吾
1976年 鹿児島県指宿市生
1999年 関東学院大学経済学部卒、アサヒビール入社、大学アメリカンフットボール選手
2000年 アサヒビールシルバースター 社会人アメリカンフットボール日本一
2006年 アサヒビール退職、阪神酒販取締役就任
2016年 ジャパンフードアンドリカーアライアンス(JFLAホールディングス)取締役就任、
その間、25社の食品メーカー、酒造メーカーの取締役を兼務し、経営再建を果たす
~秋田県横手市「阿櫻」等
2018年 株式会社大納川 代表取締役就任
2021年 株式会社日本酒キャピタル 代表取締役就任
ビールが大好きで就職しましたビールメーカーでしたが、在職中に多くの日本酒蔵の蔵元と出会い、
その現状を耳にする度に胸が痛くなりました。
私の経験が役に立つのであればと事業再生会社の一員として活動を始めてから早15年。
蔵で寝泊まりをし、蔵人として酒を醸し杜氏と蔵人と熱くり合い、地元の方々と盃を交わし、得意先の声を形にし、新たな販路開拓にチャレンジし、その蔵の強みを伸ばし、一蔵一蔵にじっくりと向き合う事で、気が付けば12の酒蔵の再生を完了しました。
まだまだやれることはある。まだまだやりたいことがある。
自分自身のスピード感、リズム感で事業展開を行いたく、2021年9月に日本酒キャピタルを創業しました。
「街から酒蔵の灯を消さない。酒造りは街造りである」という信念の下、地域経済の活性化、日本酒の市場拡大を命題に、この人生は日本酒蔵と共にと覚悟しております。
全力で努力するを人生は裏切らない。
そう信じて、今日も酒米と日本酒と語り合いながら、待ったなしの新たなステージが今、始まります。
今後の日本酒キャピタルの事業展開に、大いに期待してください。
日本酒を「NIHONSHU」に数少ない世界で戦える日本のコンテンツとしての日本酒の価値を創出。
ミシュランの星の数が一番多い国日本・世界で増え続ける和食レストランの数・増え続けるインバウンド。
それらに共通するキーワードは魅力ある日本の食文化である。
年貢が米で支払われていた国。日本は要するに米の国。その米で作った日本酒こそが世界に評価される日本の食文化の源流でなければならない。和食が世界に広がり、高く評価されている今、日本酒こそ最大の伸びしろがある。
酒蔵の旧態依然とした経営と後継者不在による廃業のトレンドが続き、自ら歴史と伝統を閉ざしてしまっている。
マザー市場日本で洋酒に攻められ続ける現状を打破できずに市場の縮小が続いている。
世界70億人に目が向かず、1億人の日本に固執した結果、日本酒のポテンシャルを全く発揮しきれていない現状となっている
一蔵だけ伸びれば良いという事ではない。歴史ある酒蔵と地域の皆様と手を取り合って、日本酒を愛する全ての会社・個人と協業して、常に世界市場を意識して、オールジャパンのチームで日本酒をNIHONSHUへ。
数少ない世界で戦える日本のコンテンツとしての日本酒の価値を我々日本酒キャピタルが創出する。
日本酒業界のプラットフォームとして
日本酒市場を拡大させる7つのアプローチ
1. 酒蔵の事業承継を積み上げて、日本酒製造のキャパシティーと多様性を拡張し続ける
2. 国内外のお客様のニーズに応えるオリジナルのラグジュアリーブランドを作り上げる
3. 最大の消費シーンである国内外の和食レストランに寄り添う
4. 洋酒から学び、西洋と組む(オーベルジュ、酒シャンでの乾杯、欧米ブランドとコラボ)
5. 未来の市場を作る若者をターゲットにしたマーケティングを強化する
6. 国内と海外を同時に攻め、輸出/逆輸入/国内シェア奪還のスパイラルアップを起こす
7. 杜氏の暗黙知を形式知にし、日本酒LOVERを惹きつけ、杜氏の人材育成を活性化する
譲渡日:2018/12/20
1914年創業。
大納川は横手盆地の北西保呂羽山の麓、太古から伝わる霜月神楽の里、横手市大森町の清酒蔵。
神楽も酒造りも信じであるということで「神舞う郷の酒醸す蔵」というスローガンのもと地元の空気・蔵の雰囲気と一緒に心を込めて醸している。
全国流通ブランド「大納川」
特約店限定流通ブランド「大納川天花(てんか)」
秋田県内限定流通ブランド「山内杜氏(さんないとじ)」
3つのブランドを蔵人5人少数精鋭、手仕込みで1本1本愛情込めて仕込んでいる。
2号案件 2022/3/30
富山県魚津市 魚津酒造「北洋」他
3号案件 2022/10/12
岩手県紫波郡紫波町 紫波酒造店「廣喜」、「紫宙(しそら)」
4号案件 2022/10/16
鹿児島県霧島市 日當山醸造「アサヒ」
5号案件 2025/6/6
岐阜県加茂郡 平和錦酒造「金泉」他
https://nihonshucapital.co.jp/
◆大納川 譲渡を受けた直後は、売上高3,000万円位から、直近は、2億円位に伸長。
利益も赤字から、3,000万円超程出るようになった。
《復活のポイント》
・直接販売の地酒専門店が全国的に増加(商品力と営業力の融合)
・不採算商品を廃止し、商品SKUを大幅に削減し効率を上げた(資材の無駄排除)
・アルコール添加を廃止し、全量純米吟醸酒蔵とした(トレンドに合わせた商品化)
・アルコール度数18度が基準だった商品を全て15度以下とした(トレンドに合わせた商品化)
・タンク貯蔵を廃止し全量瓶貯蔵とした(酒質向上)
・地元から5名の採用(地方の雇用創出)
《ミッション》
経営理念:心を酔わす酒づくり
飲んで酔うだけでなく、造り手の想いをわかっていただき、
心まで酔わせる酒を蔵人一丸となって醸すという事をお約束いたします
スローガン:1日1パッション
・地元に誇られる酒蔵に
酒造りは街造りであるという信念の下、秋田県横手市大森町の空気・雰囲気も一本に詰めております。地酒蔵である以上、地元の方々に支持されて街の誇りとなるべく、誠心誠意酒造りに従事致します
・お客様の期待を裏切らない
ファンの皆様をワクワクさせる取組み、情報発信を全力で取り組みます。
既存ファンを喜ばせ、新たなファンを獲得し、大納川と出会ってよかったという出会いの創出を行いつつ、その期待を裏切ることのないように盛り上げて参ります。
・日本酒業界の発展
毎年同じことの繰り返し、前進しないという事は衰退であると判断します。
日本酒市場拡大のためにも、酒質(低アルコール、スパークリング)、販路(輸出、若年層飲用シーン)等、常に新しい取り組みを行い、柔軟性をもって積極的に取組みます。
※毎年、従業員向けに経営方針説明会を開催し、経営及び戦略の方向性を丁寧に説明しています。
《ブランド》
・大納川
・大納川天花
・山内杜氏(秋田県限定酒)
・OEM(上代単価@33,000円の超高級日本酒)「GEN間」(純米大吟醸)、SAKE DRESS「瞬冷」(SHUNREI)
【供出した日本酒】(全て四合(720ml)瓶)
◆春霞/栗林酒造店
・美郷酒米研究会 純米吟醸 春霞 精米歩合:50%、アルコール度数:16度、酒米:美郷錦 2,090円
・春霞 純米大吟醸 白 精米歩合:35%、アルコール度数:16度、酒米:美郷錦 3,300円
・春霞 純米吟醸 緑 精米歩合:50%、アルコール度数:16度、酒米:美郷錦 1,870円
・春霞 純米 精米歩合:60%、アルコール度数:16度、酒米:国産米 1,540円
・春霞 ひやおろし 栗ラベル黄 精米歩合:60%、アルコール度数:16度、酒米:山田錦、酵母:KA-401(熊本酵母) 1,870円
・七賢(山梨県白州町)一番しぼり 純米吟醸 生酒(新酒) 精米歩合:57%、アルコール度数:15度、酒米:夢山水 1,650円
→特徴は、以下となります。
その年の最初に醸した純米吟醸酒を、一番搾りの雫だけで仕上げた新酒。
酵母が生きたままの生酒で、青リンゴ・洋梨・イチゴの爽やかな香り。
丸く滑らかなのど越し、フレッシュで清涼感のある味わい。
◆大納川
<天花シリーズ>
R7BY 純米吟醸 無濾過生原酒 杉玉ラベル 2,090円
R7BY 特別純米 無濾過生原酒 炎ラベル 1,980円
R6BY 純米吟醸 無濾過生原酒 ハートラベル 2,090円
R6BY 純米大吟醸 無濾過生原酒 亀ラベル 2,420円
<大納川シリーズ>
R6BY 大納川芽吹 純米大吟醸 吟の精 2,200円
R6BY 大納川芽吹 純米大吟醸 秋田酒こまち 2,200円
加えて、参加者の櫻井美雪さんより、「田酒 純米大吟醸 四割五分磨き」を差し入れ頂きました。
料理は、鰹のたたきをはじめ、グラッソさんの名物料理(はちきん地鶏グリル、シラスビザ、高知のかまぼこ、自家製ピクルス等)
15種類程度がビュッフェ形式にて提供されました。団員、一般参加(初参加者も)共に和やかに交流を深め、今年を振り返り、来年の希望を語りました。
次回は、年明け2026年1月9日(金)18時~、神田西口の「サケラバ」さんにて、おつまみ1品以上持ち寄りで、お店の日本酒時間内飲み放題企画です。また、2月の定例会(2月5日(木)18時30分~)は季節ならではの「恒例 燗酒を愉しむ(味わう)会」として、清澄白河の「ぽんしゅホール」さん貸切企画です。当団蔵人応援団の定例会は偶数月第一木曜日となっております。今年も色々お世話になりました。来年も何卒よろしくお願い申し上げます。
文責 副理事長 對間勝己


























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